組織力ORL vs ルカマジック

圧倒的なスーパースターはいないものの、素晴らしい組織力による攻守にわたる安定感により昨季プレイオフ進出を達成したORL。選手は皆粒ぞろいで役割を与えれば十二分に実力を発揮できます。そんな中で筆者が一押しなのがマーケルフルツ。一昨年のドラフト1位ですが、怪我やイップスに悩まされ今季での再起を目指します。プレースタイルはスラッシャーであり、独特のリズム感は大器の予感プンプンのセンスの塊。

対するDALは二試合連続トリプルダブルを記録したルカドンチッチに注目。このチームに関しては最近の投稿でも触れたのでこちらもどうぞ。

LAL vs DAL (2019/11/2)

正直ルカが好きなのとORLに興味があるから取り上げてみただけです。本当は頻繁に同じチームを取り上げるなら理由を用意したいのですが、主観に勝てませんでした。

game report

DALはルカ、ポル、パウエル、フィニースミス、セスがスタメン。ハーダウェイはスタメン落ちしました。まあ当然かなといった模様。クレバーとパウエルはどういう使い分けなんだろうね。大怪我からバレアが復活してPGが厚くなっています。

ORLはゴードン、ブチェビッチ、アイザック、フォーニエ、フルツがスタメン。前回からフルツがスタメンです。爆発力のあるスコアラーテレンスロスは出場できず。オフェンス面で重要な手札が1枚減ってしまっています。どのように解決するのか。

ルカにはゴードンがついています。映画アンクルドリューでの敵役が全盛期と揶揄される彼ですが、攻守両方でチームに貢献できるポテンシャルは持っています。

オフェンスではフルツのドライブが効果的です。なかなかタフなレイアップは決めきれませんが、良い形でのドライブはアシストや2ndチャンスに繋がっています。オフェンスでも全員がハードワークをしていて、全員が同じように脅威となっています。

DALはフィニースミスとパウエルがミスマッチをものともしないディフェンスにより点数を抑えています。フルツは止められていないけど。彼はスティールも冴えますがディフェンスで経験不足を露呈してしまうので±ゼロかな。ファンなのでフルツに注目してしまいます。

そんなこんなでORLがディフェンスで圧倒し、あっという間に10点差。控えになってもクオリティが落ちないのがORLの強み。本当はここにロスがいるからより強いんだけども。

ルカが下がると全員の運動量が増え的が絞りにくくなり、止まっていた点が動き始めます。前回ぼろくそにディスったハーダウェイ、今のところとても良いです。チームオフェンスの中でのプレイに徹してくれています。28:25で1Q終了。

2Qも引き続き2ndユニットです。ORLはディフェンスは相変わらず素晴らしいのですが、オフェンスは秩序がないです。ロスがいれば主なスコアラーの内一人は必ずコートにおけるのですが、今が誰もいない時間帯。厳しいですが、DALもあまり点が取れず膠着状態に。

タイムアウト明けからDALがポルのためのセットをトライします。ポルに入れば有効ですが、ORLはセットを防ぐのは勿論ポル以外には点を取らせません。するとルカ復帰。それに合わせゴードンも。

ルカが入るとアイソが増えます。DALは手札の使い方が明確になってきました。

①ルカのアイソレーション。ミスマッチを作ることが多い。終盤用。

②ルカのP&R。使用頻度極めて高い。強いけど明確なセットではないので他の選手との流動性が無く停滞も導く。

③2ndユニット+ポル。ポルかハーダウェイが頑張る。セットのバリエーションで勝負。

④2ndユニットのみ。ハーダウェイが控えになったので可能に。③の下位互換。

基本的には①から③までで安定したゲームになるでしょう。ルカ&ポルどちらかが長期離脱とかしない限りはプレイオフは固いのでは?と思っているとバレアが出てきました。個人的にはここでどのようにバレアを使うのかが気になるところ。ルカ、セス、ブランソン、ハーダウェイ、フィニースミスと適当にガード陣の名前を挙げても、バレアの余地があるかというと怪しい。ディフェンスがどうしても穴になってしまうしね。

これらの移行をしてすぐは点が取れるもORLが慣れてしまうと得点が止まり、を繰り返し点差が変わらず2Qはそんなバレアが当たって56:54で終了。なんだかんだ言ったけど、バレアってDALの魂だよね。ハートがでけえわ。

3Qは少しORLのオフェンスが浮足立っています。彼らは一回落ち着きたいときは必ずブチェビッチとゴードンに左サイドのスペースをあげるセット使うんだね。まあ落ち着くもんね。

しかしORLはセットのバリエーションが豊富です。DALは個人能力に依存する部分が大きいのでセットは至ってシンプルです。対してORLは個人能力で引けを取る分セットの豊富さで的を絞らせません。しかもそれらが良く浸透している。見ていて飽きないチームです。

ORLのディフェンスに関しては、DALの試合をよく見るので素晴らしさが良くわかります。キックアウトやスキップパスなどリスクを負うようなオフェンス、完全個人技に対しての失点は仕方ないのですが、P&Rでのパウエルやクレバーのフィニッシュが全く有りません。これはインサイド陣のポジショニングの素晴らしさ、ガード陣のヘルプの良さにあります。逆に言うとインサイドが厚いからこそちょこまか動くバレアが活きている。なぜDALはセスを出さないのか理解に苦しむが。

フルツからオーガスティンに代わるとより一層ガチガチのセットオフェンスです。安定感が売りのORLは点差を守るのがとてもうまい。そして突き放されずどうにか点を取りディフェンスをする個人能力のDAL。

時間がたつと、ORLが点を取れなくなってきます。身体能力の高いメンバーに代わったので、きれいな1on1のシチュエーションを作り出しても点が取れません。そして2ndユニットになってしまうとルカが止まりません。79:86で4Qへ。

さっきから気になっていたんだけどMCWをウィングとして使っています。長身PGとして使われてきましたが、なかなかウィングで使うのが良いですね。盲点。このようにORLは選手の使い方がうまいです。フルツもPHIにいたら死んでいたでしょう。

拮抗した状態が続き残り7分でスタメンに…と思いきやバレアも!!これには驚きです。見ていくとオフェンスでのスペーシングが効果的ですね。確かに他の選手にはできないことかもしれません。特にORLの固い守備をほぐすためにはバレアが有効であるのかも。やっと解明か。さっきはバレアがボール持って暴れちゃったからわからなかったよ。

しかしディフェンスでは穴です。マッチアップがオーガスティンとはいえ点を取られてしまいます。なのでフィニースミスと交代。ORLもフルツが出てきました。終盤はオーガスティンとの2ガードなんだね。

終盤なのでトランジション以外はさっきカテゴライズした①です。軽いP&Rを織り交ぜるのでゴードンには止められません。双方サイズもありチーム力が高いので見ごたえのある攻防に。

しかし残り1分1点ビハインドでゴードンが二回連続のオフェンスファール。これは少し可哀そうです。思えばオフェンスファールがやたら吹かれる試合でした。バレアが二回奪ってたけどあれらも怪しいしね。しかもゴードンが退場で万事休す。106:107。

ORL 総評

面白いチーム。若手も多く、柱となる選手もいて、素晴らしい組織力。成長できる環境であることは間違いない。ロスがいればもっと楽なゲームになっていたかも。昨季より今季の方がより好きになった。フルツは勿論MCWとかも魅力的な起用法。応援していきたいチーム。やはりチームとしての成熟度が高いチームは良いね。

対して問題点はわかりやすいエースが不在であること。一応ブチェビッチなんだろうけど、必勝オフェンスがあるわけではなく、しいて言えばロスがエースムーブ?

このような状態だからこそ今回の試合も意味の分からないオフェンスファールで落としてしまった。組織力とエゴの融合が優勝に不可欠な要素と考えているが、後者が明らかに足りない。例えば昨季のラプターズなんて良い例よね。ということでステップアップに期待。

DAL 総評

前回取り上げた時よりも手札がより効果的に。各々が自分の役割を理解し、カードを切るタイミングもよいのでどんどん成長していくと思われる。バレアの復活もチーム内での競争を高める意味で良い方向に働くであろう。

今日の試合で思ったのがポルの価値。ゲームを通して脅威となりきれていないのはいただけない。シュートが当たっているときに支配できるのはわかるが、今日のような試合で別のアプローチが出来れば、もう一つ強力なカードとなりうるであろう。

前回アホほどディスったハーダウェイは今回はとても効果的だった。FG%はそんな良くないけど。

バスケ少年に贈るTips

nbaバスケ指導君nbaバスケ指導君

今回は大活躍のバレアに注目!

素晴らしい集中力で勝利の原動力となった彼は、サイズに恵まれないもののハートの大きさで勝負!実は秀逸なオフボールムーブであったりドライブのキレは必見!

JJ Barea Highlights

PICK UP

今回PICK UPするのは27p,7r,7aの大活躍で勝利に導いたルカドンチッチが履いていたkobe 4 protro!!

kobeシリーズは自分も大好きで二足持っています!

下記リンクは実際に履いていたカラーとは違いますが、同じ型のものです!

色々なカラーがあるのでチェックしてみましょう!!

kobe 4 protro