大黒柱エンビード抜きのPHI,チームの真価が問われる

前回のMIN戦でKATとの乱闘の末、2試合の出場停止を食らったエンビード。大黒柱を失ったPHIが相対するのはリラード&マッカラムの強力バックコートデュオを擁する強豪POR。

オフシーズンでの動きからも今季の優勝への意欲を感じるPHIはエンビード抜きでどこまで戦えるか。ベンチメンバーも含め誰がどこまでステップアップできるか、優勝への試金石となる重要な試合である。

自分としては二年前にエンビードが抜けてから連勝した時、シモンズが中心となって堅守速攻で勝ち星をつかみ取ったイメージがあるので今回もそれに期待。

またPORは強力なバックコートを擁するものの今季は現在勝率5割。ヌルキッチとホワイトサイドという優秀なセンター陣の欠場が響きスロースタート気味か。

リーグ有数のビッグラインナップであるPHIに対しどれだけディフェンスで対抗できるかがポイントである。

game report

開幕からヘゾニャが大当たり。PORが先制パンチ。しかしPHIが悪いわけでなく堅守速攻からすぐに取り返します。このPHIのスタイルは予想通りなのですが、肝心なのはトランジションディフェンス。ハリスがついていけていない感があり、点差が詰まらないまま2ndユニットへ。

ここまでPHIのオフェンスはシモンズのインサイドを強調しています。そしてそれがよく効いている。彼がステップアップすることで良いオフェンスが展開できています。

1Q、PHIは前述の通りでPORは負けじと速攻主体からリラード&マッカラムのセットで確実に得点。両者ともにそれを止める手段がないまま25:32で終了。

2QはPHIのコークマスとPORのサイモンズが当たり。コークマスは1Qからいつもの目的のないポジショニングやカモられるディフェンスとは打って変わって、積極的なシュータームーブから良い感じな印象。サイモンズはスピードを活かしてビッグラインナップを切り裂いていきます。

こういうタイプが苦手なPHI。だからこそ優秀なガードが多いPOR戦は良い試金石となるのです。

シモンズが戻るとまた彼中心にオフェンス構築。よいボールムーブで入っても外しても良い形で終わります。PORは戻ってきたマッカラムにボールを集めます。マッチアップがハリスでミスマッチなのでこれは当然。

拮抗するかと思いきやPORがシモンズのオフェンスに慣れ始めます。止められ速攻を決められるPHI。暗雲立ち込めてきました。こういう時に一回エンビードに預けるのがいつものPHIですが今日はいません。どうするPHI。

タイムアウト明け何か変わるかと思いきや全く変化なし。そりゃあ止められます

。PORはフッドが2Qはじめからむちゃくちゃ効果的です。2ndユニット時は1stオプションとして1on1スキルを披露。マッカラムが帰ってくるとシュータームーブで効果的に得点。前回のDAL総評で触れたハーダウェイもこんな感じで成長してほしいところ。まあフッドも今ずば抜けてよいだけでいつもは頭悪いプレーが大半だが…

LAL vs DAL (2019/11/2)

リラードも戻ってきて5人全員が効果的に動くPORに対しスピードで追いつけないPHI。Jリッチの交代のタイミング微妙すぎないか??PHIは相変わらず同じようなオフェンスで勿論点は取れません。前半は57:68とPORが2桁リード。どうするPHI。

後半、PORはコークマスを攻めます。どう考えても穴なのでそりゃそう。対してPHIはシモンズ中心からシフトしてホーフォードにボールを集めます。こっちも割といい感じ。

これまでホーフォードの使い方は微妙と考えていて、シモンズとエンビードの三人でめちゃくちゃ狭いペイント内を細かいパスで構築する感じでしたが宝の持ち腐れ感がすごい。今日はサイブルやコークマスのPTが長いのでその分ホーフォードのポストアップが活きます。

しかしPORのオフェンスは全く止まらず。エンビードの偉大さを痛感するのみ。彼がいるからこそボールプレッシャーを強くでき、その他四人のディフェンス力も活きていることがよくわかります。

5分経過でホーフォードが下がるとまたシモンズ中心のオフェンスに。オクインがストレッチ気味なおかげで割とうまくいくも点差は縮まらず。それはひたすらに穴コークマスの所での失点。コークマスが下がるとリラードタイム。誰が相手でもお構いなしです。なんかもうゲームセットか?というレベルで無気力なPHIと元気なPOR。たまらずPHIタイムアウト。

TO後はJリッチで攻めるPHI。こんなに手札があるのに切り方下手すぎないか?相手が慣れて流れを持っていかれてから手札切るからこの点差。エンビードリセットがないとここまでのゲーム下手。しかし途中で出てきたネトが攻守共にスピードをもたらし、いつの間にか10点差で終了。

4Qも開始からネト大活躍。PHIの今シーズンのコンセプトからずれるから期待していなかったが、ガード主体のチームにはかなり良いのか?それともまぐれか?これからも追っていきたい。

そんなことを考えていたらあっという間に3点差。ネト様様。救世主は交代して両チームほぼスタメンでラスト9分。一進一退です。シュートが入らないもののリバウンド取りまくり数打ちゃ当たる戦法のPHIと少ないチャンスで確実に得点するリラード。PHIはネト効果で動きに活気があります。

6点前後をさまよいながら転機は接触によるフッドの退場。純粋に手札が1枚減ったPORは苦しくなります。PORのガードコンビがボールを持った時のシモンズの2線が天才的です。ドライブもパスもしにくいいやらしい位置です。これをクラッチタイムまで取っておくのがベンシモンズという男。

のこり20秒でのFTでまさかのシモンズが2本決め、PORはリラードがシモンズのいない側にドライブをすることで0度が空き3P。かなり止められていたリラードですがここでの修正は流石の一言。

手札が減った中耐えたPORに軍配かと思いきや、今までぼこぼこにされていたコークマスが3Pを決めまさかの大逆転。さんざんバカにしていたコークマスに試合を決められバツの悪い筆者。

しかしこれは明らかにリラードの責任。あんだけ単純なセットでフリー作らせちゃダメでしょ。ホーフォードのムービングスクリーンギリギリの老獪さに負けたのでした。

POR 総評

センター不足の中でよく頑張った。明らかに劣勢なペイントエリアで全員が体を張り耐え抜いた。そして優勢の要因はフッドであり、敗因もフッドの退場。ここまで素晴らしいフッド。PORにはなくてはならないピースとなっていました。

正直悪いところは見当たらなく、戦力差は明らかな中明確な役割分担とよく浸透したチーム戦術、全員でのディフェンスでのハッスルと勝者に相応しかったのは明らかに彼らであったのでした。

PHI 総評

対してこっちは突っ込みどころの宝庫。

この試合の勝因は明らかにネト。スタメンの豪華さに引き換えベンチの薄さによる苦手なチームに対する攻略法の欠如を憂いでましたが、ネトがここからも苦手チームを相手するときに同じような効果的なプレイが出来るか。これからも注目していきたい。

対して課題は山積。ハリスはディフェンスでの失点もオフェンスで取り返すし、意識が低いわけでもなく消去法で穴といった具合で、エンビードがいればそこまで気になるようなレベルと考える。エンビードがいなかった今回はその分判断の遅さが目立ったけどね。

ディフェンスでの問題はひたすらにコークマス。もうどうしたらいいのこの子。今日はまだシュートが割と入ったし開幕から積極的に狙ってたからまだマシだけど、ディフェンスがどうしようもない。ラストの3Pがなかったら目も当てられない。

オフェンスはただひたすらにカードの切り方が下手すぎる。困ったらエンビード戦術に甘えてた感が強い。ここまで手札が豊富にあるのに相手、しかもディフェンスが良いとは言えないPORに慣れられていたら他のチームでどうなってしまうのか。

バスケ少年に贈るTips

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今回注目するのは救世主ネト。

サイズはないものの停滞していたPHIオフェンスの新しい風となり、攻守共に活力を齎しました。このような選手はスタメンでもベンチから出てきても相手からしたら困るもの。スーパースターだとウエストブルックみたいな感じか。

しかしそんなスーパースターのアホみたいな速さではなく、ネトのような緩急ベースのプレイの方が参考になる部分は多いのでは?ということで今回はネトのハイライトをチェック!!

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