ミッチェルvs最強ディフェンス

下馬評を覆しルーキーの時から大活躍のスタードノバンミッチェルをエースに据えた体制も今季で三年目。今年は新たに正統派PGマイクコンリーを迎え、ルビオ退団の穴を埋めた。ミッチェルの負担が減り、持ち前のチームバスケに磨きがかかるのか。

しかしUTAも勝負所はエースにすべてを任せるチーム。それを迎え撃つはLACの最強ディフェンダー達。もうラインナップを見るだけでどこから点とるの?となるような豪華な布陣。オフェンスもディフェンスも隙がありません。これにPG13も復帰したらもう意味わかんない。

UTAは大幅な戦力変動がない分、開幕直後関係なくこのLACにどこまで戦えるかが重要になります。ミッチェルが勝利に導けるのか。それ以前に完封してしまうのかLAC。

Game report

両チームともに重い立ち上がり。UTAの方が成熟度的にボールがよく回り良いオフェンスをしている印象。いくら優秀なディフェンダーに阻まれてもボールムーブでの解決は可能。

対してディフェンスはレナードにオニールがついています。大丈夫かと不安でしたがP&Rでのゴベールのポジショニングが秀逸です。簡単には点を取らせません。

個人的にこのカードはオールドスクール的な熱い試合になると考えています。どちらも素晴らしいディフェンスを持ち合わせているので、ロースコアで粘りあい、最後ミッチェルかレナードorルーウィルの点の取り合いがプランになるかと。しかしLACの方が圧倒的に手駒が多いので純粋な殴り合いでは分が悪い。そこを成熟したチーム戦術でどのようにもつれ込ませるかがポイントです。

5分経過でルーウィル登場。同時に出てきたシャメットと共にオフェンスに活気が出ます。またスターターより小柄になる分UTAのボールムーブにもべったりです。あっという間に点差を縮める。1Q終盤にミッチェルが戻ってくるとUTAが俄然良くなり、20:16で2Qへ。

データとしてもUTAはミッチェルがいるかいないかでレートに雲泥の差が出るよう。オフェンスは言わずもがなですが、ディフェンスも読みからのスティールがとても良い。ゴベールがいるいない関係なくシュートまで持っていかせません。

対してLACはハレルがいるとP&Rが途端に機能し始めます。ポジショニング、フィニッシュ、フィジカル何をとっても優秀なハレルはLACオフェンスに多くの選択肢を齎します。

そんなことを考えながら2Q見ていると、レナードのスペシャルなプレーが飛び出します。like a コービー。そこからLACのディフェンスが元気になります。UTAが全くドライブできません。コンリーですら満足にボールキープできないレナード恐ろしすぎる。そんなレナードが9点リードして交代すると共にUTAはスタメンに戻します。流石に2ndユニットに負けてたらお話にならないです。あっという間に逆転し前半は41:39で終了。ロースコアでニヤニヤしてしまう展開です。

後半は両社ともスターターです。UTAは目的意識が明確になっています。流動的なムーブにスクリーンを合わせることでLACは照準を合わせることが出来ません。しかし気になるのはゴベールのオフェンスの下手さ。なんであんなに下手なんだろうね。彼がもうちょいスコア出来ればチーム全体が一つ上にステップアップできそう。

ルーウィル&ハレルが出てきても流れを渡さないUTA。ルーウィルに対しイングルスが密着してマークしています。こういう相手が嫌がることをさせ始めると一流のイングルス。前半見ていてイングルスのシュートが入ったらきついなあと思っていましたが、ここで当たり始めるイングルス。敵にしたくないタイプです。3Q終盤オールコートで当たり始めたLACにショットクロックを奪われ、イングルスもやっぱり入らなくなり、少し差を縮められ69:65。

4Qが始まり、やはりミッチェルvsレナード&ルーウィルです。どちらも高確率で決め続けます。しかしミッチェル以外全く点が入らないUTAに対し、レナード&ルーウィルというハンドラーに連続でスクリーンをかけ最適なシュートを選択するLACの方が優勢か。UTAはイングルスが当たれば…といった形。結構捨てられてしまっています。ボグダノビッチは気持ちの良いプレーはないもののコツコツ点を取ってくれます。

やはり手札の多いLACが圧倒していきます。良いオフェンスからのシュートなので外しても飛び込むスペースがあります。振り回されるUTAディフェンス。インサイドにリバウンダーがいません。レナードが理不尽シュートを次々と沈め、残り7分6点差。ゴベールが戻ってきます。UTAはここから明確にお願いミッチェルさん状態に。流石エースしっかり決めます。対してルーウィルが下がりこちらも明確にお願いレナードさん。全部決めます。すげえ。

と思ったら残り5分でルーウィル戻ってきます。いよいよ数の暴力のLAC。流石のUTAでもどうしようもありません。それに対しオフェンスで一人立ち向かうミッチェル。とても3年目の選手とは思えません。しかしLACの巨大戦力に対抗できずそのまま94:105でLAC勝利。終わってみればミッチェル36点、レナード30点とスコア上ではエース対決といった様相に。実際には4Qだけだけど。

UTA 総評

ただひたすらにミッチェル。昨季、特にプレイオフはプレイスタイルのブレからの失速が気になりましたが、この試合に限って言えば素晴らしい。思えば1年目はスピードで抜き去るスタイルだったのが、今や素晴らしいヘジテーションからのローリスクハイリターンなドライブが確立されつつあります。LAC相手にここまで通用するとは思いませんでした。

しかし問題は他メンバー。終盤のオフェンスは全員空気でした。個人的にはコンリーの不調から起因していると考えます。去年まではルビオが脅威とまではいかないものの着実にスコアしていたのが、今試合のコンリーはわずか8点。20%。アシストも1しかついていません。原因として考えられるのがオフェンス時での優秀なフィニッシャーの不足。グリズリーズの凶悪インサイド陣が恋しいものです。シュートかパスかの能動的な選択ができていたグリズリーズ時代に対し、ジャズではそこまで優秀でないフィニッシャーにうまくディフェンスを歪ませることが出来ず、受動的な選択になってしまっている印象。外のシュートも入らなさすぎだけどね。こればっかりは水物なので。

もう一つ気になったのがボグダノビッチ。ちょっと扱い勿体なくないか?今回点は取っていますがいまいち脅威には感じなかった。ミッチェルにボールを持たせるセットにもう一工夫してボグダノビッチのマークをはがすスクリーン噛ませればいいのに。ディフェンスの歪みがボグダノビッチによって齎されない歯がゆさを感じました。

LAC 総評

強い。ただこれに尽きる。誰が出てきても明確に定義づけられた役割を完遂します。なんかあんまり言うことなくない?強いて挙げるならここにPG13をどのように組み込むか。

ディフェンスはただ単純に足したら結果も伴うでしょう。しかしオフェンスはどうなるか。

序盤、中盤は2ndユニットと織り交ぜてより一層死角のないゲームマネジメントが出来るようになるでしょう。しかし終盤に宝の持ち腐れになる未来がぬぐい切れない。現状ハンドラーはレナード&ルーウィルで十分であり、他三人はスクリナーとして動く今回の終盤のような流れが一番強いと思うのですが、PG13がスクリーンをかけるのは想像しがたいです。とするとシャメットみたいにシュータームーブ?スターが飽和すると途端に瓦解するのはNBAファンの皆様なら何度か目の当たりにしたでしょう。どのように解決するのか楽しみです。

バスケ少年に贈るTips

nbaバスケ指導君nbaバスケ指導君

今回注目はドノバンミッチェル。

ポイントは緩急を用いたクレバーなオフェンスです。

彼は身体能力に優れた選手ですが、プレイスタイルはどんどんクレバーに。平常時のスピードを落とすことで8割のスピードでも相手を抜き去ることを可能にしています。加えて余力を残した状態ではより良い判断を下すこともでき、フィニッシュも冷静に決めることが出来ます。

全力でプレーする中でも、このようなアプローチもあると気づくきっかけになりますね!!

Donovan Mitchel Highlights

PICK UP

と言うわけで今回PICK UPするのはドノバンミッチェルのジャージ!

スパイダという愛称でも親しまれる彼のグッズをゲットしてみよう!

Donovan Mitchel jersey